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[1509] ピークフィッティング関数について 2010-09-04 12:42:29
お名前 : kaiseki [ホームページ] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
「高濃度シリコンウエハのラマンスペクトル」http://www.tsc-web.jp/forum/index.html?mode=viewmain&l=1&no=578&no2=583&p=&page=0&dispno=578
の回答中に、「ローレンツ関数で解析」とあります。測定データのピークフィッティングにはガウス関数があると思いますが、どのように使い分けるのでしょうか。ガウス関数、ローレンツ関数以外に、どのような関数がピークフィッティングに使用されるでしょうか。
 
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[1510] Re:ピークフィッティング関数について 2010-09-07 11:19:54
お名前 : tt [ホームページ] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
一般的には、遷移に関連するエネルギー準位が寿命を持つことに起因する幅(要するに不確定性原理による幅ですね)は、ローレンツ曲線でフィットします。
一方、エネルギー準位のランダムネスに起因する幅は、ガウス曲線でフィットします。
ですので、ラマン散乱の場合、フォノンの準位がランダムに分布しているときは、ガウス曲線でフィットしますが、そうでないときは、ローレンツ曲線でフィットするのが、一般的のようです。
 
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[1511] Re:ピークフィッティング関数について 2010-09-08 22:47:14
お名前 : XRD [ホームページ] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
XRDの回折ピークもガウス関数やローレンツ関数を用いられているようですが、どのように使い分けられているのでしょうか。
 
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[1512] Re:ピークフィッティング関数について 2010-09-09 00:20:01
お名前 : AES [ホームページ] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
AESのピークはピークフィッティング出来るのでしょうか。
 
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[1513] Re:ピークフィッティング関数について 2010-09-09 07:53:00
お名前 : 表面分析士 [ホームページ] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
AESのピークでもフィッティングできます。
深さプロファイルに因子分析を適用する試みや
LLSでプロファイルを解析する方法はある意味
フィッティングをかけているということになり
ます。要は測定スペクトルをいくつかのスペク
トルに分解してその成分比率を出しているから
です。

問題になるのは,積分型スペクトルの場合,バ
ックグラウンド定義になるので,AESの倍微分し
て因子分析やLLSを適用するのが一般的です。

X線励起のオージェスペクトルを見ると,多くは
複雑な形状をしていますが,その形状を適当な関
数で仮定することができれば,フィッティングが
できます。

私は,SiN/SiO/Sisub.の系で制動放射のX線によっ
て励起されたSi-KLLをガウシアンでピーク分離を
したことがあります。Si2pよりはるかに各成分が
綺麗にセパレートして観測されました。(結合エ
ネルギーがマイナス領域に現われる制動放射X線
によってピークが観測できることを知っている人
も最近は少ないですが)


 
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[1514] Re:ピークフィッティング関数について 2010-09-09 08:24:54
お名前 : AES [ホームページ] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
X線励起のSi-KLLオージェスペクトルをガウシアンでピーク分離されたとのことですが、電子線励起のオージェスペクトルも同様に分離できるのでしょうか。
 
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[1515] Re:ピークフィッティング関数について 2010-09-09 11:55:14
お名前 : 表面分析士 [ホームページ] [F1(.jpg)] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
X線励起も電子線励起もAugerピークの形状には違いが
有りません。一番重要なのはエネルギー分解能です。
Si-KLLを通常のAESで測定すると?E/E=constですから
低エネルギー側のものより約17倍分解能が悪くなるの
で,ピーク分離以前の問題になります。
XPSと同じように?E=constの装置で試してみてくださ
い。そのためには半球型の分光器が不可欠になると思
いますが。。。

また電子線励起とX線励起(制動放射)の違いはバックグ
ラウンドで,X線励起では極めて小さなバックグラウン
ドになります。電子線励起の時の極めて大きなバック
グラウンドをどう取り扱うかが肝になると思います。


電子線励起のスペクトルを見て,心の中でバックグラウ
ンドを引くとガウシアンでできそうな気がしてきません
か?(参考までに後藤教授(前名工大)が自作の絶対測定
用CMAでとられたSi-KLLスペクトルを添付しておきま
す。)
 
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[1516] Re:ピークフィッティング関数について 2010-09-10 09:49:33
お名前 : AES [ホームページ] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
おっしゃるとおりバックグラウンドを引くとガウシアンでフィッティングできそうです。見慣れたSi-KLLスペクトルとは全く違うすばらしいデータを見せて頂きありがとうございます。
 
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[1517] Re:ピークフィッティング関数について 2010-09-10 19:46:23
お名前 : XP [ホームページ] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
本来の質問からは外れて申し訳ないのですが、「結合エネルギーがマイナス領域に現われる制動放射X線によってピークが観測」とはどのようなものなのでしょうか?
 
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[1518] Re:ピークフィッティング関数について 2010-09-11 17:04:48
お名前 : 表面分析士 [ホームページ] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
モノクロメータを使わないとMg-kα線やAl-kα線を使っているつも
りですが実際はサテライトX線や制動放射X線(白色)が出ます。
これは光電子もAuger電子も励起するのですが、光電子は白色
による励起ですからバックグラウンドになる一方で、Auger電子は
励起光源によらないのでピークとして観察されるわけです。

つまりXPSで観測する結合エネルギーはバーチャルな値で実際
は運動エネルギーを測っている事がわかれば理解できると思い
ます。
 
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[1519] Re:ピークフィッティング関数について 2010-10-22 00:53:16
お名前 : wan [ホームページ] カテゴリー : 【計測分析技術の話題】【計測分析技術
>一般的には、遷移に関連するエネルギー準位が寿命を持つことに起因する幅(要するに不確定性原理による幅ですね)は、ローレンツ曲線でフィットします。

 長年、ガウス分布でのピークフィッティングはしていながら、上記のことは初めて知りました。そこで詳しく勉強をと思ったのですが、適当な書籍などは分かりません。推薦される書籍などがありましたらお教え下さい。
 
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