( G6 ) プローブ:電子、分析対象:歪・ストレス
分析手法 | 略号 | 分析原理 | 得られる情報 | 分析感度・スペック | 適用例 |
収束電子線回折法 (Convergent Beam Electron Diffraction) |
CBED | 透過型電子顕微鏡にて、円錐状に絞った電子線を試料に照射し得られる回折(CBED)パターンのHOLZ線位置を、シミュレーションパターンと比較する |
・結晶格子の歪み量 ・結晶欠陥 ・試料厚さ ・結晶対称性 |
歪み分解能:0.01% 空間分解能:20nm@200nmt 試料厚さ:500nm以下 |
・基板の結晶歪みや欠陥評価 (チャネル領域や素子分離構造に関する歪み) ・イオン注入による欠陥評価 |
電子線後方散乱回折法 (Electron Backscatter Diffraction), 電子後方散乱パターン (Electron BackScattering Pattern) |
EBSD, EBSP | 電子線を照射した際に発生する反射電子の回折パターンから、照射位置の結晶面方位を得る |
・結晶の面方位、粒径、配向性、歪 ・ミスオリエンテーション角、粒界性格、対応粒界、粒界のΣ値 |
空間分解能:20nm~ 深さ分解能:50nm~ 方位分解能:0.5°~ |
・Cu配線、Al配線、シリサイド、ポリシリコン、リードフレームめっき膜などの結晶解析 ・配線信頼性故障箇所(エレクトロマイグレーション、ストレス誘起ボイド) ・Snウイスカ発生箇所での平面/断面での結晶解析 |
ナノビーム電子回折法 (Nano Beam Electron Diffraction), ナノビーム回折法 (Nano Beam Diffraction) |
NBED, NBD | 平行な電子線(10nmφ)を試料に照射、得られた回折パターンの輝点間距離を測定 |
・結晶構造 ・結晶格子の歪み量 |
空間分解能:10nm 試料厚さ:<300nm 歪み分解能:0.1% |
・ゲート電極や素子分離構造に起因する結晶歪み評価 ・金属やシリサイドの結晶構造評価 |